お歳暮やお中元を受け取った際の、返礼や礼状のマナーについて解説します!
お礼の仕方の参考に、ご覧くさいね♪
お歳暮・お中元の返礼は必要か?
日本においては、贈り物に対する「半返し」が礼儀とされていますが、必ずしも全ての場合に適用されるわけではありません。
贈り物の意味合いによっては、返礼が求められない場合もあります。
特に、お歳暮やお中元のような季節の挨拶は、日頃の感謝を示すために贈られるため、返礼をする必要はないとされています。
お歳暮・お中元の感謝の表現はどうする?
感謝の意を伝える手段としては、電話やメール、葉書、手紙が用いられますが、伝統的には葉書や手紙が好まれます。葉書はカジュアルな場合、手紙はよりフォーマルな場合に適しています。
連絡手段は時代と共に変わりつつあり、現代では即時性の高い電話やメールがよく使われるようになっています。
しかし、どの方法を選んでも、受け取った後すぐに、遅くとも3日以内にはお礼を伝えることが望ましいです。
電話でのお礼の利点と注意点
お歳暮やお中元のお礼を電話で行うのは、特に問題とされる行為ではありません。
・即座に感謝の気持ちを伝えることができる
・直接話すため、誠意が伝わりやすい
・相手が忙しい時に不意に電話してしまう可能性がある
親しい関係やビジネスの場であれば、電話が適切です。
相手が忙しいかもしれないため、「お時間よろしいですか?」と一言確認すれば、大抵の問題は避けられます。また、お礼の言葉は簡潔にすることが肝心です。
特定の相手、例えば年配の方や目上の人には、よりフォーマルな手紙が適している場合もあります。
メールやチャットでのお礼の利点と注意点
メールやチャット(例えばLINEなど)を使ってお礼を伝えるのも、マナー違反ではありません。
・即時に返答できる
・手間が少なく、手軽
・相手の時間を侵害しない
・格式を重んじる人には不適切な場合がある
・メールやチャットの使用に不慣れな人には届かないことがある
特にビジネスの場では、既にメールやチャットでのコミュニケーションが常態化している場合、これらのツールは適切な選択となります。
かつてはメールでのやりとりが相手にプレッシャーを与えるとされましたが、今ではそうした誤解も少なくなっています。古い慣習に囚われる必要はなく、時代に合わせたコミュニケーション方法を選ぶべきです。
ハガキでのお礼のメリットとデメリット
ハガキでのお礼は、長年定着している間違いの少ないお礼の方法です!
・伝統的なお礼の手段で、失敗が少ない
・普段使わない人にはやりにくい
・ハガキの用意や手書きの必要がある
・筆記に自信がない人には困難
個別のお礼状は通常、手書きが求められるため、これに対する抵抗感が強いかもしれません。
しかし、最近では印刷済みのお礼状ハガキも人気があります。
手紙でのお礼のメリットとデメリット
最もフォーマルなお礼の方法とされる手紙(封書)についてです。
・最も丁寧な表現が可能
・ハガキよりも手間がかかる
・適切な便箋や封筒の準備が必要
手紙は基本的に手書きが望ましいため、書くことに不慣れな人には特にハードルが高いかもしれません。
お歳暮・お中元のお礼状の文例
お歳暮のお礼状〜基本文例・個人
お中元のお礼状〜基本文例・ビジネス
お歳暮・お中元のお礼状 パーツ別文例
お礼状の言い回しを変えることで、取引先や目上の方、部下、親しい関係など、さまざまな相手に対応することが可能です。
以下にお礼状の基本構成と一般的な表現を紹介します。
時候の挨拶
– 初冬の侯、貴社におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
– 師走の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
– 歳末の候、貴社ますますご隆昌のこととお慶び申し上げます。
– 年末が近づくにつれて、寒さが増してまいりましたが、お健やかにお過ごしでしょうか。
– 師走に入り、日々の忙しさが増していることと存じます。
– 寒さが一段と厳しくなるこれからの時期、どうぞお身体をお大事になさってください。
– 盛夏の侯、貴社におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
– 猛暑の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
– 晩夏の候、貴社ますますご隆昌のととお慶び申し上げます。
– 暑中お見舞い申し上げます。暑い日が続いておりますが、ご健康には十分お気をつけください。
– 梅雨明け後の暑さが厳しいですが、お元気でお過ごしでしょうか。
– 真夏日が続いておりますが、皆様のご健康をお祈りしております。
相手への気遣い・日頃のお礼の言葉
– 平素は格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。
– 日頃からのご支援に心より感謝しております。
– いつも温かいご支援とご厚情を賜り、心から感謝しております。
– 皆様におかれましてはご健勝のこととお慶び申し上げます。私もおかげさまで元気に過ごしております。
このように、お礼状のパーツを適切に組み合わせることで、さまざまな状況に応じた丁寧なお礼状を作成することができます。
お歳暮のお礼や感想
– この度は高品質なお品をお寄せいただき、心から感謝申し上げます。社員一同、早速楽しませていただきました。これからも貴社に信頼に応えられるよう、精一杯努力して参りますので、引き続きのご指導を賜りたく思います。
– このたびは、素晴らしい品々を頂戴し、家族一同、大変喜んでおります。みんなで美味しくいただきました。貴重な贈り物に感謝します。
– 予期せぬお心遣いに、感謝の言葉もありません。家族も非常に喜んでおり、早速美味しくいただきました。お心遣いに心より感謝申し上げます。
相手の会社・家族への気遣いや健康を祈る内容
– この場を借りて、貴社のさらなる繁栄と、関係者の皆様の健康を心よりお祈り申し上げます。
– これからの寒い季節も健やかにお過ごしいただくことを心から願っております。どうかお身体を大切にされてください。
– 寒波が訪れる季節、どうぞ温かくしてお過ごしください。
– 冬の寒さが厳しくなるころ、どうかお身体に気をつけてお過ごしください。
– 暑さが厳しい日々が続いておりますが、どうぞお体を大切になさってください。
– 真夏の厳しい暑さが続いています。熱中症には十分お気をつけてお過ごしください。
– 残暑がまだ厳しいですが、ご自愛いただき、お元気でお過ごしいただけますよう願っております。
締めの言葉
– 忙しい中、手紙をお読みいただきありがとうございます。この手紙で謝意を伝えさせていただきます。
妻が代筆する場合の注意点
お礼状を妻が夫の代理で書く場合のフォーマットを守ることが重要です。
– 横書きで書く場合は、差出人の名前の右下に「内」と小さく記入します。
夫の代わりに妻が書く場合は「内」を、夫の言葉で妻が書く場合は「代」を使うのが一般的です。日常的には「内」を使用することが多く、これにより誰が実際に書いたかが明示されます。代筆が一般的であるとはいえ、可能であれば贈り物を受け取った本人が自ら感謝の意を表すことが望ましいです。
お歳暮・お中元にお返しをする場合の考え方
通常、お歳暮やお中元にはお返しの必要はありませんが、お世話になっている方からの贈り物には、礼儀としてお返しを考えることもあります。
以下では、その際の金額やタイミング、表書きについて詳しく解説します。
お歳暮やお中元のお返しの金額基準
お返しをする際、通常はいただいた品物の半額から同額程度が目安です。
頂いた贈り物が高価であれば、半返し(品物の半額)が適切ですが、お返しの品物が頂いたものよりも高額だと、今後の贈り物を辞退する意思表示と受け取られることがあるので注意が必要です。
目上の方へのお返しは、尊敬の意を示すためにも、やや控えめな価格帯のものを選ぶのが一般的です。
お歳暮やお中元のお返しのタイミング
お歳暮やお中元を受け取った際のお返しは、10日から1ヶ月以内に行うのが適切です。すぐにお返しをすると、急ぎ過ぎと受け取られる可能性があるため、少し時間を置くことが望ましいです。
お歳暮やお中元のお返しの表書きのマナー
お歳暮やお中元のお返しに際しては、時期に応じた適切な表書きを用います。
– 年内にお返しする場合:「御歳暮」と記します。
– 年明けから松の内まで(1月7日まで、地域によっては1月15日まで):「御年賀」と記します。
– 松の内が明けてから立春まで:「寒中御見舞」と記します。
– 立秋前:「暑中見舞」と記します。
– 立秋から8月末:「残暑見舞」と記します。
このようにお返しをする際には、タイミングと表書きに注意を払い、相手に敬意を表することが重要です。
お返しをする際のお礼状の必要性
お歳暮やお中元をいただいた際、後日お返しをする場合でも、まずは受け取ったことの感謝を示すお礼状を3日以内に送ることが望ましいです。お返しとお礼状は別の礼儀として扱われます。
また、新年の挨拶が年賀状で行われる時期にお歳暮のお礼を記載することは避けるべきです。「お歳暮のお礼」と「新年の挨拶」は別々に行うのがマナーとされています。
さいごに
礼儀を尽くすことは時に煩わしいと感じるかもしれませんが、贈り主の気持ちに感謝する心があれば、自然と適切な対応ができるでしょう。
現代では、コミュニケーションの手段も多様化しており、メールやチャットを通じて感謝の意を伝える方法も一般的になっています。
こちらの記事を参考にして、お返し品を上手に渡せたり、活用できることを祈っております!
最後までご覧いただき、ありがとうございました!